年金で暮らしている方へ

年金を受け取って暮らしている人のためのページです。年金の人もふるさと納税ができるのか、上限の調べ方、手続き、税金が安くなる時期を、例を使って説明します。

お茶を飲みながら話す年配の夫婦のイラスト
Can I?

年金の人も、ふるさと納税はできる?

はっきり言うと

できます。ただし、税金が安くなるのは、年金から所得税や住民税を払っている人だけです。

年金が少なくて、所得税も住民税もかかっていない人は、ふるさと納税をしても税金は安くなりません。寄附した全額が自分の負担になります。

自分が税金を払っているか、確かめる

  • 住民税:6月ごろ市区町村から届く「住民税の納税通知書(税額決定通知書)」を見ます。「所得割額」に金額が入っていれば、ふるさと納税で住民税が安くなります。所得割額が0円なら、住民税は安くなりません。
  • 所得税:1月ごろ届く「公的年金等の源泉徴収票」の「源泉徴収税額」を見ます。金額が入っていれば、確定申告をすると所得税の一部が戻ります。
お給料や事業の収入もある人

働きながら年金をもらっている人や、事業もしている人は、確定申告が必要になることが多く、上限の調べ方もちがいます。「収入が2つ以上ある人は?」を見てください。この下の説明は、年金だけで暮らしている人向けです。

遺族年金・障害年金だけの人

遺族年金や障害年金、年金生活者支援給付金には、税金がかかりません。これだけで暮らしている人は、ふるさと納税をしても税金は安くなりません。

Limit

上限の調べ方(目安表は使えません)

はっきり言うと

総務省の目安表は、お給料をもらう人(会社員)向けです。年金の金額を「給与収入」の欄に入れて調べてはいけません。まちがった上限になります。

年金の人は、住民税の通知の「所得割額」から調べるのがいちばん確実です。

所得割額から調べる

多くの人は、上限が「所得割額のおよそ4分の1」+2,000円になります。年金の人は所得税の税率が5%のことが多く、その場合は、所得割額のおよそ23%+2,000円です。

住民税の所得割額上限の目安(所得税の税率5%の場合)
20,000円約6,700円
40,000円約11,400円
60,000円約16,100円
100,000円約25,600円

式は「所得割額×20%÷(90%−所得税の税率×1.021)+2,000円」です(くわしい式と税率の表)。上限の目安が2,000円に近い人は、ふるさと納税をしても、ほとんど得になりません。

シミュレーターで調べる

楽天ふるさと納税などのくわしいシミュレーターには、年金の収入を入れられるものがあります。「給与収入」ではなく、「公的年金」の欄があるものを使ってください。

住民税の通知の所得割額は、去年の分です

今年の年金の額が去年とほとんど同じなら、そのまま目安になります。今年、仕事をやめて年金だけになった人などは、去年より上限が下がるので注意しましょう。

How

手続き:ワンストップ特例か、確定申告か

はっきり言うと

確定申告をしなくてよい年金の人で、1年の寄附先が5つまでなら、ワンストップ特例が使えます。寄附先の市町村に申請書を出すだけです。

医療費控除などで税務署に確定申告をする人は、ふるさと納税も確定申告に書きます。

ワンストップ特例税務署への確定申告
使える人確定申告をしなくてよい人(公的年金などの収入が400万円以下で、ほかの所得が20万円以下など)で、寄附先が5つまでの人だれでも使える。医療費控除を受ける人、寄附先が6つ以上の人は、こちら
すること寄附先の市町村に申請書を出す(寄附した翌年の1月10日まで)確定申告書の「雑所得(公的年金等)」に年金を書き、「寄附金控除」に寄附を書いて、税務署に出す
安くなる税金住民税だけ(所得税の分もまとめて住民税から)所得税(税務署)と住民税(住んでいる市町村)

確定申告のやり方は、「税務署での手続き」の年金の人の申告のしかたでくわしく説明しています。

所得税はかからず、住民税だけかかっている人

確定申告をしても所得税は戻らないので、税務署ではなく、住んでいる市区町村に「住民税の申告」をして控除を受ける方法もあります。寄附先が5つまでなら、ワンストップ特例でもかまいません。

When

税金が安くなるのはいつ?

2026年に寄附したときの流れです。

  • 2027年1月1日〜(確定申告をした人)年金から引かれていた所得税の払いすぎた分が、口座に戻る(e-Taxなら約3週間、紙なら約1か月〜1か月半)
  • 2027年6月ごろ市区町村から住民税の通知が届く(1年分の金額が少なくなっている)
  • 年金から住民税を引かれている人(65歳以上の多くの人)おもに2027年10月・12月・2028年2月の年金から引かれる住民税が少なくなる

年金から引かれる住民税は、4月・6月・8月は前の年度と同じ考え方の額が引かれ、10月・12月・2月に、その年度の正しい額に合わせられます。そのため、ふるさと納税で安くなった分は、おもに10月からの年金で分かります。住民税を納付書で払っている人は、6月・8月・10月・翌年1月に払う額が少なくなります。

くわしくは、「払いすぎた税金は、いつ・どうやって戻る?」を見てください。

Example

例:年金で暮らすCさん

例Cさん(70歳・年金だけで暮らしている・ひとり暮らし)

Cさんの住民税の通知を見ると、所得割額は60,000円でした。公的年金等の源泉徴収票には、源泉徴収税額が書いてあり、所得税の税率は5%です。

  • 上限の目安(60,000円×20%÷84.9%+2,000円)約16,100円

Cさんは、少し余裕をみて、1万5千円の返礼品(お米)を1つだけ申し込みました。確定申告はしないので、寄附先の市町村にワンストップ特例の申請書を送りました(2027年1月10日まで)。

  • 寄附した金額15,000円
  • 2027年度の住民税から差し引かれる金額13,000円
  • Cさんの負担2,000円

住民税は年金から引かれているので、おもに2027年10月・12月・2028年2月の年金から引かれる住民税が、合わせて13,000円ほど少なくなります。

もしCさんが3万円を寄附していたら

上限の約16,100円を、約14,000円超えます。超えた分は、ほとんどが戻らず、Cさんの負担になります。

Caution

年金の人が気をつけること

  • 目安表に年金の金額を入れない。会社員向けの表なので、まちがった上限になります。
  • 税金を払っていない人は、安くならない。住民税の所得割額が0円の人は、ふるさと納税をしても住民税は安くなりません。
  • 医療費控除で確定申告をするときは、ふるさと納税も書く。確定申告をすると、ワンストップ特例の申請はなかったことになります。ふるさと納税を書き忘れると、控除されません。
  • 上限が小さい人は、得になる額も小さい。上限が1万円の人なら、負担2,000円で受け取れるのは、寄附額1万円分の返礼品です。上限が2,000円に近い人は、ほとんど得になりません。
  • 寄附した本人の名前で申し込む。家族の名前で申し込むと、その家族の寄附になります。
  • 寄附はキャンセルできません。お届けの時期や量を確かめてから申し込みましょう。
このページの参考情報(出典)

確認した日:2026年11月8日