ふるさと納税の控除を、税務署への確定申告で受ける方法です。何という申告をするのか、申告書のどこに書くのかを、会社員・個人事業者・年金で暮らしている人に分けて説明します。
税務署に出すのは、「所得税及び復興特別所得税の確定申告書」です。会社員も、個人事業者も、年金の人も、同じ申告書を使います。
この申告書には「寄附金控除」という欄があります。ふるさと納税は、ここに書きます。
2026年に寄附した分は、2027年2月16日(火)〜3月15日(月)に出します。
| 会社員 | 個人事業者 | 年金の人 | |
|---|---|---|---|
| 申告の種類 | 税金が戻る申告(還付申告)になることが多い | 毎年の確定申告に書き足す | 税金が戻る申告(還付申告)になることが多い |
| 収入を書く欄 | 給与 | 事業 | 雑(公的年金等) |
| 収入の書類 | 会社の源泉徴収票 | 青色申告決算書か収支内訳書 | 公的年金等の源泉徴収票 |
| 出せる時期 | 2027年1月1日から(還付申告のとき) | 2027年2月16日〜3月15日 | 2027年1月1日から(還付申告のとき) |
| 結果 | 所得税が口座に戻る。翌年6月から住民税が少なくなる | 払う所得税が少なくなる。6月ごろの住民税の通知が少なくなる | 所得税が口座に戻る。翌年度の住民税が少なくなる |
「還付申告」は、払いすぎた税金を戻してもらうための申告で、中身は確定申告と同じ申告書です。2027年1月1日から5年間出せます。住民税の手続きは別にいりません(税務署から市区町村に伝わります)。
「寄附」という言葉が入った欄に書きます。
図は横にスクロールできます
ふるさと納税を書くのは、次の3か所です。
住民税が少なくならないことがあります。気づいたら、住んでいる市区町村に「住民税の申告」をすれば直せます。作成コーナーを使えば、書き忘れの心配はありません。
例1年に3つの市町村へ合計6万円を寄附した
会社の源泉徴収票を見ながら、作成コーナーに数字を入れ、「寄附金控除」を足すだけです。たいていは、払いすぎた所得税が戻ってくる還付申告になります。
年末調整がすんでいても、確定申告はできます。会社に知らせる必要もありません。
例会社員のAさん(年収500万円)が6万円を寄附して確定申告
所得税の税率が10%の人の目安です。
いつもの確定申告に、「寄附金控除」を1つ足すだけです。ふるさと納税は、お店の帳簿や決算書には書きません。
例個人事業者のBさんが6万円を寄附して確定申告
所得税の税率が10%の人の目安です。
年金の「公的年金等の源泉徴収票」を見ながら、作成コーナーに数字を入れ、「寄附金控除」を足します。会社員とほとんど同じです。
年金の収入が400万円以下で、ほかの所得が20万円以下の人は、確定申告をしなくてよいことになっています。でも、ふるさと納税の控除を受けるために確定申告をすることはできます。寄附先が5つまでなら、確定申告のかわりにワンストップ特例を使うこともできます。
所得税はかからず、住民税だけかかっている人は、税務署ではなく、住んでいる市区町村に「住民税の申告」をして控除を受けます。所得税も住民税もかからない人は、ふるさと納税をしても税金は安くなりません。
| 出し方 | よいところ | 気をつけること |
|---|---|---|
| ① スマホ・パソコン(e-Tax) | 家から24時間出せる。証明書を送らなくてよい。税金が戻るのが早い(3週間ほど) | マイナンバーカードと暗証番号が必要 |
| ② 紙で作って郵送 | マイナンバーカードの読み取りがいらない。作成コーナーで作れば計算は自動 | 印刷が必要。証明書をつけて送る |
| ③ 税務署の窓口・申告会場 | 分からないところを聞ける | 期間中はとても混む。受付の方法を先に確かめる |
おすすめは①です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」なら、①でも②でも、画面の案内どおりに入力するだけで税金の計算をしてくれます。
いちばんかんたんで早い方法です。
e-Taxで出すときは、証明書の中身を入力すれば、証明書そのものを出さなくてかまいません。ただし、税務署から見せてと言われることがあるので、期限から5年間は保管しておきます。
住んでいる地域の税務署は、国税庁のサイトの「税務署所在地・案内」で調べられます。
所得税は口座に戻り、住民税は払う額が少なくなります。会社員・個人事業者・年金の人に分けて説明します。
確定申告をしたあと、払いすぎた所得税は、申告書に書いたあなたの銀行口座に振り込まれます。
目安は、e-Taxで出したら約3週間、紙で出したら約1か月〜1か月半です(会社員・年金の人)。個人事業者は、戻るのではなく「払う額が少なくなる」ことがほとんどです。
住民税はお金では戻ってきません。そのかわり、6月から払う住民税が少なくなります。
| 出し方 | 振り込みまでの目安 |
|---|---|
| e-Tax(スマホ・パソコン) | 約3週間 |
| 紙(郵送・窓口) | 約1か月〜1か月半 |
国税庁の案内による目安です。2月下旬〜3月は申告が集中するため、時間がかかることがあります。書類がたりない、出し直した、などのときは遅くなります。還付申告は1月1日から出せるので、1月中に出すと早く戻ることが多いです。
例会社員のAさん(年収500万円)が6万円を寄附し、2027年2月1日にe-Taxで申告
所得税の税率が10%の人の目安です。ふるさと納税では、口座に戻る所得税は少なく、ほとんどは住民税が少なくなる形で戻ります。ワンストップ特例を使った人は、所得税は戻らず、全部が6月からの住民税で安くなります。
個人事業者は、お金が戻ってくるのではなく、払う額が少なくなるのがふつうです。前もって払っていた所得税(予定納税や、仕事の報酬から引かれていた分)が1年の所得税より多かった人だけ、差額が口座に振り込まれます。時期は上の表と同じです。
年金から引かれる住民税は、4月・6月・8月は前の年度と同じ考え方の額が引かれ、10月・12月・2月に、その年度の正しい額に合わせられます。そのため、ふるさと納税で安くなった分は、おもに10月からの年金で分かります。住民税を納付書で払っている人は、6月・8月・10月・翌年1月に払う額が少なくなります。
年金から所得税が引かれていない人は、戻ってくる所得税はありません。住民税だけが安くなります。
税務署やe-Taxを名乗る、あやしいメールやSMSがあります。還付金は、申告書に書いた口座に振り込まれます。メールのリンクから口座番号やカードの番号を入れたり、ATMを操作したりする必要はありません。
6月ごろの「住民税の決定通知書」(会社員は会社から、年金の人や個人事業者は市区町村から届く通知)の「税額控除」や「寄附金税額控除」の欄を見ます。金額が入っていれば、ふるさと納税の分が差し引かれています。
確認した日:2026年11月8日